研修ストーリー 高垣創
プロフィール

名前:高垣創
農園名:Gallery h(ギャラリーアッシュ)
2016年より橋本自然農苑にて2年間薫陶を受け、2018年に兵庫県丹波市にて新規就農。稲作を中心に営農し、育てたお米は「はじめ米」として沢山の信頼を得て今日に至ります。
自然順応のあり方を学んだ研修期間

最初は植物の栽培全般についてほとんど何も知らないところからのスタートでした。30歳に差し掛かる頃、自身と土との関係に改めて気づくところがありました。そうして土の近くで暮らすことにゴールを定めたときに、農業という選択肢が初めて浮かんできました。そうなると自然順応を掲げる自然農法にたどり着くまでそれほど時間はかからず、幸いなことに自宅からさほど離れていない和歌山県橋本市で自然農法で営農されている橋本さんの存在を知り、見学を申し入れたのが始まりです。見学では素性もわからない若輩者に時間を割いて真剣に向き合ってくださり、話をするうちにこの方の元で学ばせていたたきたいと素直に思いました。この時に抱いた大きな期待と希望は、さらに大きな充足感を伴って現在に繋がっています。

研修に入ると見るもの触れるもの全てが真新しく、当初は情報過多と環境変化と慣れない体力仕事のために少し疲弊してしまった時もありましたが、先輩研修生がいてくれたお陰ですぐに馴染むことができました。子供の頃から野菜はあまり好きではなかったけれど、持って帰る規格外の野菜たちのおかげで沢山野菜を食べるようになりました。毎日のように野菜の美しさに触れ、その美味しさに満たされて、感性が磨かれてゆくのを日々実感しました。これは、研修を通して身につけられて最も良かったと思うことの一つです。
良かったと思うことは沢山ありますが、もう一つだけ挙げるとすれば、紛れもなく確信の部分です。新たに就農すると多種多様な困難に直面することは避けられません。その中で最も肝心のところは、言うまでもなく作物の栽培です。自然農法でも計画通りに収穫を得られるということが何より重要であり、難しいことでもあります。数年前に稲が全滅した年がありました。それまでも思うように収穫量を得られず推移していましたが、追い討ちをかけるようにこういう事態が起こりました。成果が伴って来なければ疑念が生じます。結果として沼にはまってゆくものですが、その時に大きな支えとなってくれていたのが研修で得た確信でした。農法のせいにするという安易な道を選ばずに、自身の経験不足の反省と改善の機会とすることができました。

今では毎年ほぼ計画通りに収穫を得ることができるようになり、まだまだ不十分ではあるものの、就農5年目頃から経営も安定してきました。課題は沢山あります。個人としての課題、地域の課題、国政の課題、世界の課題、地球全体の課題。橋本さんは一番大きな課題に取り組まれています。私はまだ二合目程度ではありますが、歩調を合わせて同じ課題に取り組んでゆきたいと思っています。

すべからく経営は孤独な戦いですが、その中に導きの星として師匠がいることの幸せを思います。橋本自然農苑の研修卒業生も数が増えてきました。私も含めて皆不完全な中で暗中模索しながら経営しています。大きな課題に立ち向かう時、足元が固まっていなければ話になりません。今はまだこの段階ですが、この段階でも目線はいつもそこにあります。自然農法を志す皆さんには、未来に肩を並べて歩めるのを楽しみにお待ちしています。
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